🕯️悪夢の神様🕯️
第16章 命の重さ
「未來ち…ゃん?」
ガチガチと怖い表情でさっき上がってきた階段に視線を向ける。
花をギュウ…と、握る手が徐々に手のひらに食い込み…赤くかる…
「未來ちゃん!このままだと――――血が出る!」
僕は、未來ちゃんの手首を掴んだ――――…と、
バチンッ!と、再び静電気が流れた!
「!?んっ!」
と、その瞬間――――未來ちゃんが会場入り口に視線を向けた!
「――――…え?」
未來ちゃんの中でビジョンが切り替わったのか…
客席の方を見て――――…誰かを探す…。
そして、会場待ちをしている列の中の男性で視線は止まった。
「――――みんな…彼女を殺したがってる…」
そう呟くと…
なんとも表現しにくい顔をした。