🕯️悪夢の神様🕯️
第16章 命の重さ
微笑ましく撮影をする円と…少女――――だが、しばらくすると…
部屋の扉がノックされた。
ベッドの少女は慌てて布団の中に隠れる――――…
そりゃぁ、そうだ!
円以外に無垢な体を見せる気はさらさらないからだ!
しかし、そんな少女の事などお構いなしに…円は扉を開けて――――…一人の男を招き入れた。
『――――もう、遅いよ』
『すまん、すまん…出掛けに取引先から電話があってな…』
と、男はスーツ姿のままヘラヘラと部屋に入ってきた。
そして、さっきまで撮影していたカメラの画像を見ると…
『いいねぇ……私好みだよ』
と、鼻の下を伸ばした。
『――――円ちゃ…ん?』
不安になる少女はベッドの中から少し辺りを見渡す…。
『処女だから――――優しくしてね?』
円は入ってくるなり、スーツの上着を脱ぎ始めた男性に手を差し出した。
すると、男性は『もちろん優しくするよぉ』と、言って――――脱いだスーツの内ポケットから財布を取り出すと、札束をガッツリ掴み円に渡した。
だが、札束を数えた円は、
『最中も録画するなら…もっとちょうだいよ』
と、更に手の平を上にしてクイクイっと、何度か曲げて催促する。