
🕯️悪夢の神様🕯️
第17章 真実の悪意
お茶を飲み、雑談したあと――――俺は月子さんの店を後にした。
親の顔――――…と、言うものを見たら気がした。
母親の…子を思う顔。
「俺の母さんは――――あんな顔…俺にたいして…しないだろうけど…」
俺に向けられないのはわかっている…
あの人は――――…花の道にいない者は人とは思っていないから。
狭い世界で生きているのだ…あの家が統べてて世界で宇宙なのだ。
だから――――せめて、花の道に進む弟には…
善き母であってほしいもんだ…。
そんな事を考えていると…ビジョンで見た駐車場にさしかかった。
と――――…そこには…
黒一色でコーディネートした女性が立っていた。
そして、あの――――星の砂とお骨をまいた場所に花束を置き…足早に何処かへ行った。
すると、警備員が花束を素早く回収しため息をついた。
