🕯️悪夢の神様🕯️
第18章 面影を襲う影
「さっ、朝ごはん食べに行かないと――――未來ちゃん、遅刻しちゃうよ?」
皇輝さんの言葉にハッと時計を見ると、確かに朝ごはんを急がないといけない時間帯だった。
「お、起きます…」
「うっす!メシメシ~!」
皇輝さんも私と一緒に居間に向かう。
「おはよう、ほら朝ごはん食べちゃいな!」
すでに朝ごはんを口いっぱに頬張る美希さんが私と皇輝さんを急かす。
相変わらず…せっかち美希さんは朝から賑やかである。
「まだ大丈夫だから――――美希さんそんなに急かさないの…」
「――――ん、おかわり!」
私の母の妹――――と、言うこともあり…若くはないとは思うが…
元気である。
「そうそう、姉さんから電話来たよ?」
「――――え?」
“姉さん”と言う言葉に…一瞬…固まってしまった。
「進路ど~すんだって、内容」
――――あ~…そうだよね。
「美希さんは何て答えたの?」
「は?知らないよって答えた」
――――まぁ、嘘じゃない。だって、進路なんて…考える余裕さえなかったから…。
「そうっすね~…未來ちゃんも高3っすから!
本来ならこの時期は進路が確定する時期っす!って、未來ちゃんのお母さん――――確認するの遅くないっすか?」
確認も何も――――…
我が家では私はいないものとされている。
「本当に連絡とってないから…
引きこもりから抜け出ているってことも知らないと思う。だから、この時期に確認の電話したんだと思う」