🕯️悪夢の神様🕯️
第19章 ダイバーの役割
「なんでも…ないっす」
未來ちゃんの顔が俺を見上げるように角度を変える――――と、次の瞬間…
足元からグニャリ…と、捻れて泥の多い沼に引きずり込まれる感覚になる…
そして、その不快な感覚はあっという間に俺の頭まで到達し…ドプンっ…と、俺は夢の中にダイブした。
――――ここは…
重い体――――…ねっとりととまとわり着く不快な感覚に…『なれねぇなぁ…』と、口に出してみるも…その声は歪み膜のかかったように聞こえる。
――――くそ、声は相変わらず歪んで聞こえる。
と、俺がたつ場所をキョロキョロと見渡す。
学校…?
見慣れない学校の駐車場――――…
先生がこれから乗り込むスクールバスの横で点呼をとっている。
だからか、生徒に向かって声かけをしている。
『パートリーダーは人数確認が終わったら報告を!』
『はい!』
歪む声に俺はついつい耳を防いでしまう……。
が、防いでも意味はない――――…この歪んで聞こえる声は、耳から入ってくる声ではないのだ…
脳に直接――――…的なあれである。