🕯️悪夢の神様🕯️
第19章 ダイバーの役割
『いやぁぁぁ――――!』
『キャァ――――!』
『うわぁぁぉぁぁ!』
けたたましい悲鳴と木々をなぎ倒すバリバリ――――と、言う激音と共に…
くるみちゃんが乗っていたバスは崖の下に落ちていった!
『くるみ――――!!!』
未來ちゃんが悲鳴をあげくるみちゃんの名を叫ぶ。
その声もだが生徒たちの悲鳴も木々の倒れる音も…
俺には酷く歪んで響き…耳を塞ぎたくなる!
バスはどんどん落下し――――…とうとう『ドシャン!』と言う、最も重い落下音と共に止まった…
衝撃音がしたあとは…
その場は静まり…叫び泣いていた生徒の声は…バスの中からは聞こえなかった。
『生存者!』
俺は未來ちゃんの手を引き――――バスの覗きこむ…。
『う゛…ぅ…』
『痛い…よぉ…』
『助けて…助けて……』
微かだが…何人かの声が聞こえる。
バスの中はぐちゃぐちゃで…座席が上を向いたり下を向いたり…荷物が散乱していたり…途中で巻き込んだ木々が生徒に刺さっていたり…と、見るも無惨な…状態だった。
女子高生の生足があちらこちらで見えるが…
血まみれで目を背けてしまう。