🕯️悪夢の神様🕯️
第19章 ダイバーの役割
『くるみ…くるみ…』
未來ちゃんは、ピクリとも動かないくるみちゃんに何度も何度も声をかける――――が、よく見ると…くるみちゃんの足はあり得ない方向に曲がっていたり…
首も…不自然にうなだれている…
――――死んでいる…
俺は直感で思った。
首がこんなになってるのは…明らかにおかしい……でも、顔は意外に綺麗で…他の子が顔に木々が刺さっていたり他人の血で汚れていたり…と言うのを考えると…
目を閉じて寝ているような…
だからこそ…未來ちゃんは、諦めきれずに声をかけ続けているのだと…俺は思った。
『未來ちゃん…これは夢だ!』
『でも――――でも…』
夢の中では…くるみちゃんは、バスの事故で死んでいる!
だが、夢だ!
これから起こるかも知れない最悪の一つだ!
『俺が――――俺たちが事故を防ぐんだ!』
俺は未來ちゃんの手を引っ張り――――抱きしめた!
『これは夢だ!――――今からでも間に合う!くるみちゃんを…助けるぞ!』
俺はくるみちゃんの死に動揺し泣き続ける未來ちゃんを強く抱きしめビジョンから抜けだした。