🕯️悪夢の神様🕯️
第19章 ダイバーの役割
「先生――――!」
保険医が出て行ったすぐあとに…くるみちゃんが入口から出てきた。
「――――…」
手にタオルを持っているところから…まだ、着替えてはいなかったらしい。
「早く着替えたら?置いていかれるよ?」
「倒れたって…用務員の津川さん…、コンクールに向かうバスを運転する…人…」
俺は、保険医が走っていった方を見て――――「このタイミングでか」と、呟いた。
「どういう…こと?なんで――――津川さんが?」
「言ったろ?運転手が心臓発作でハンドル操作を謝って―――…バスが事故るって…
くるみちゃんが、水を被って着替えることになって…バスの出発時間が遅くなって…助かった」
くるみちゃんは一瞬驚いた顔をして――――駆け出す!
業務用の玄関から出て駐車場に向かうと…
バスの運転席から外に出された用務員の津川さんが更新保険医の処置のもと心臓マッサージやAEDを受けている姿が見えた。
「え!?――――嘘…」
遠くから救急車のサイレンの音が聞こえてくる…。
「俺は、未來ちゃんの願いでここに来た――――あんたを事故から守るために」