🕯️悪夢の神様🕯️
第21章 ラッキーガール
「怪我して、大学やめて音信不通になって…ぶっちゃけ気持ちが軽くなったのは確かだな――――…あの家から出られた…って…あの家から完全に抜け出せた!って…超~~~~~貧乏だけどな?」
そう言って笑った皇輝さんの気持ちが…なんとなく分かって…しまう。
私も――――多分…
同じたがら。
あの家から…身一つで逃げてここに来た瞬間…
やっと息ができた…。
それからも悪夢は続いたけど…
理解して…見守ってくれたおばあちゃんには本当に感謝している。
美希さんにも岳さんにも――――本当に感謝している。
「私――――案外…ラッキーガールだったかもしれません…」
「ん?そうだよ!未來ちゃんはラッキーガールっすよ!俺と言うナイスガイに惚れられてるんすから!」
皇輝さんは親指を突き上げニヤッと笑った。
「――――あ~…そう言う意味ではないです」
皇輝さんは本当に面白いことをいう。