🕯️悪夢の神様🕯️
第22章 それぞれの望み
「あ~…今度からタオル持参だな」
やっぱり…汗が引いて寒いんだ……。
と、思い私は自販機で暖かいお茶を探す。
が、秋に入ったばかりの今は…まだ、冷たい飲料水が自販機を独占していた。
何台か探し――――やっと見つけた自販機でお茶を買い、それを皇輝さんにわたした。
「待たせてごめんなさい…冷えたでしょ?」
「////ヤバイ――――嬉しくて…もったいなくて…飲めない!」
「いや――――…飲んでよ…」
目を輝かせてお茶を見つめる皇輝さんに少し引きつつ…私はお茶を彼の手に持たせた。
「――――なんか…家族って……なんなんでしょうね…」
その言葉に…皇輝さんは首をかしげるが――――…
「血の繋がった――――赤の他人…って、感じだな俺のなかでは」
と、暖かいお茶を握りしめ…寂しそうに笑った。