🕯️悪夢の神様🕯️
第22章 それぞれの望み
上田さんは…立ち止まる――――…
そして、やっと振り返った。
『――――なんだ…仲間じゃなかった…』
と、私から視線を外し…私の後ろに視線を向けた。
怖くて動けない――――と、思っていたが…なんと私の手を……皇輝さんが掴んでいたのだ…
『皇輝…さん?』
『ダメだ――――あっちはヤバイ…』
皇輝さんは私の手をギュッと握ると…上田さんを見た。
『誰かは知らないけど――――マジでそっちはヤバイから…嫌な予感しかしないから…戻ってこいよ…』
歪む声は心配しているが……やっぱり不快である。
『――――無理…結構……進んじゃった』
私と上田さんとの距離は大分開いている…。
『まだ、戻れる――――…』
『無理よ…』
何度か…そんなやりとりをするも…
上田さんが戻ってくる様子はなかった。
そして、『バイバイ――――また、会いましょう』と、言うと…彼女は再び私に背を向けて歩き出した。
『まって!上田さん―――!上田さん!』
「上田さん!」
私は汗ビッショリかいて飛び起きた!
手を伸ばし――――必死に彼女を掴もうとしていたのか…
手を伸ばした状態で目を開けた――――。