
🕯️悪夢の神様🕯️
第23章 魔女の頭
失踪した同級生の手がかりはないが――――…その姉が詐偽の被害にあっていた…という事実に俺は、「そんなこともあるんだな」ぐらいしか思わなかった。
そして、三が日も過ぎあっという間に日常が戻ってきた。
寒さは厳しいが、学校も始まり未來ちゃんはクリスマスに俺がプレゼントしたマフラーを首に巻いて登校していった。
――――マジで…天使!
そして、寒さが和らぎ未來ちゃんの首もとからマフラーが見当たらなくなる頃…
月子さんと美希さん、岳さんが見守る中――――
未來ちゃんは高校を卒業した。
長い長い――――引きこもりを脱出し…
手にした卒業証書はとても輝いて見えた。
もちろん、俺も卒業式に出席したかったが……
親戚でもない居候の俺は連れていってはもらえなかった。
その代わり、卒業祝いのケーキを予約しているから取りに行ってほしいと岳さんにお使いを頼まれた。
