
🕯️悪夢の神様🕯️
第24章 誘惑
その日の夜――――…
夢に…
戸次さんが出てきた…。
『罪悪感に負けるようなら…依頼なんかしなければいいのに………』
戸次さんは――――…目の前で首を吊り揺れる女性の遺体を見ていた…。
首吊りしている部屋は汚く――――…荒れていた…。
そして、彼女の体も――――汚く…あちらこちらにアザがあり…だらりと揺れ…床から少し浮いている足は…左の足首がいびつに曲がっていた…。
『恋人のDVにたえきれなくて…依頼してきたのに………結局、精神的支配から逃げられなくて……自殺って――――…まぁ、金はもらってるからいいけど……』
黒い手袋をはめた戸次さんは冷ややかな目で彼女を見つめると、テーブルにあったスマホを少し操作し――――部屋を出ていった。
『残念だね――――これから楽しい人生が待ってるかも知れないのに…』
部屋を出て――――アパートから離れた先で…戸次さんは黒羽さんと落ち合った…。
タバコを吸う黒羽さんに近寄ると、戸次さんは彼を抱き寄せ咥えていたタバコを取ると――――それを自分の口に持っていった。
