🕯️悪夢の神様🕯️
第24章 誘惑
腕を伸ばすも――――…
くるみは段ボールの中をじっと見つめ――――震えるように何かを取り出そうとする。
『だめ!!!――――やだ…嫌よ…ダメよ…くるみ――――くるみ……負けないで…負けないで!』
私は目の前で――――生気を失ったくるみの目に…“負けないで”と…
何度も…
何度も――――呟く…
すると――――伸ばした手の先に…何かが触れる感触がする。
と――――…
私の右手首にピンクのリボンがうっすらと見え――――それが…ハッキリと見え始めた!
『未來ちゃん!』
歪んでいるが――――ハッキリと聞こえた私の名前に…私は振り替える!
『皇輝――――さん!』
そこには…焦ったように息を切らせた皇輝さんがいた!
『これは……どういう状況!?』
『くるみが!くるみが――――…お願い…お願い…皇輝さん――――くるみを…助けて…』