
みせてあげるね。
第1章 上司
すると
「私も同じ方面だから乗せてー!!!」
と、一人女の子も一緒に帰ることになった。
後ろの座席に 私・小谷さん・女の子 の順で座る。
車が発車すると女の子はぺちゃくちゃと喋る。
お酒で頭がふわふわしていたので「そうですね」「確かに」と半分聞き流して返事をする。
ふと小谷さんの手と私の手が触れ合う。
ビクッとして、たまたま当たっただけだろうと自分の手を引くと、手がついてくる。
そのうちにギュッと手を繋がれた。
心臓がドキドキ脈うっている。目線を上げると目が合う。
それでも女の子にバレてはいけないと思い「あははは」と口だけは動かす。
