
みせてあげるね。
第4章 浮気
本当にこれから石田さんと、と思うと心臓が飛び出そうだった。
「あの・・石田さんは、いつから私だって気付いていたんですか?」
入り口の近くに立ちっぱなしの私に手招きをして、ソファに座るようジェスチャーする。
大人しくソファに座ると私の手を握って
「結構最初の方でわかったよ。
仕事の愚痴、まんまうちの会社じゃん」
とクスクス笑うのだった。
「さて、今日は思いっきり感じまくってもらいたいから、まずはこれ飲んでくれる?」
小さな小瓶を渡された。ラベルは貼ってなく、蓋はもうとってあった。くんくんと嗅いでみるが無臭だ。
「これ、なんですか?」
