
がーるず・らぶ 里美と結の場合(R18)
第6章 あっ!と驚く来訪者
「心配はいらんぞ。あ、そうだ、これも渡しておかんと」
兄貴は懐から茶封筒を出すと、ヒョイっ!と私に手渡した。
「まるまる7日分の週払い金だ。ご苦労さん」
失業してから2ヶ月。
失業者保険は受けられる立場にはあったけど……。
ショックでこの部屋に引き籠もり状態だった私は、ハローワークの説明会にも参加出来ず。
気が付くと、貯金額がマズい事になってきていた。
そんな私の前に突然現れた兄貴。
通帳とにらめっこ中だった私に
「我々は君を必要としている。その素晴らしい力を世の中のために活かしてみないか?!」
まるで何処かのヒーローか、悪の秘密結社か、国家救助隊扱いの立場が苦しい軍隊の勧誘員みたいなセリフを言いながら、手を引っ張られ……
今の仕事を手伝わされていたのだけど。
これはその報酬らしい。
「組み立て後の動作テスト、作動プログラムの微調整、後はあの取引先にさらに我が社の宣伝をする……なんて仕事は残っているが、それはそれぞれウチの専門の奴らがいるし、残念ながら里美には出来ない事だろ?
それに二人とも今週マルっと7日働かせたから、逆に休みを取って貰わんと色々うるさい奴らに睨まれちまうからな」
「長い説明、どうもありがと」
……つまり、ゆっくりお酒を飲んでも問題無いと♪
・・・いや、ちょい待ち!
何か大事なこと、忘れてる気がするんだけれど……
なんだっけ?
「遅くなったら、結ちゃんはココに泊まって行けばいいし。何も心配いらんだろ?」
そうそう。
それそれ。
それを忘れて・・・・・・
なっ?!なにイィーーーっ!?
泊まりだとおっ?!
某、神話系漫画の闘士達になりきったようなリアクションで驚き、汗を流しながら私は声を上げた。
(そういう感じに驚いた、という事で……(笑))
「ん?どした?そんな顔して」
誰のせいだと思ってんだーー!!
第一、結がそんな事薦められて喜……
「え?ホントに良いんですかぁ?」
「ああ、結ちゃんなら問題無い」
きゃぴきゃぴと黄色い声が、喜びにあふれまくってた。
コラ〜〜〜!!
勝手に話を進めるなぁー!!
