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がーるず・らぶ 里美と結の場合(R18)

第16章 現実は、まだまだ厳しい、かもね?


 フードコートで軽く食事をして、それからは順番に色々なお店を見て回った。

平日で、お昼過ぎ。
お客さんは、そんなにいなかった…筈なのに。


(……なんだろう?妙に他の人達からの視線を感じるような……?)


「ねえ、センパイ。腕、組んでもいい?」
「うん。・・・はっ!」




しまった。

やっちまったあ!


極極自然に。
当たり前のように。

いまの今まで、手を繋いで歩いてたあ!!

 しかも、今、結が声を掛けてくれてなかったら、それに気が付かないほど当たり前にやってたあぁあ!


「あ、ちょ、ゆ…」


きゃあ〜きゃあ〜♡



ん?なん…なんだ?今の黄色い声はっ?!

 腕を組んで上機嫌な結越しに見える、地元女子高生達が黄色い声の発生源らしい。




・・・あ゛

あのブレザー……私達の、母校のだ。


こちらが向こうに気が付くと

ぱたぱたばたたっ☆

彼女たちがこちらにやって来て


「あの、あのっ!シャメしていいですかぁ?」「お姉さまたち、モデルか芸能人ですよねぇ??」「お願いしますぅ、他のポーズも撮りたいですぅ」


う、うわあぁあい?!
な、なんぢゃ、こりゃあ!

ゆ、結はともかく、私まで?!


「あらら?先輩の魅力。ばれちゃってますよ?」
「私に、モデルみたいな魅力はありません!」

「そおかなあ?さっきの洋服屋さんの人が
『お客様方は、ドコのモデルやられてますか?良かったら後でうちのモデル写真撮らせてください』
って言ってたしぃ……」


はい?!
私が、モデルしゃしんんん???

……ってゆーか、女子高生達よ。
ガッコーは、どした?!

その女子高生達の中でただ一人。
ずーっと考え込んでる娘がいて。


その娘がぱん☆と手を叩いて言い放ったのは、
私達にとってマズイ意味合いの言葉だった。




「思い出した!山中先輩と五十嵐先輩だ」

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