
がーるず・らぶ 里美と結の場合(R18)
第16章 現実は、まだまだ厳しい、かもね?
え、え〜〜〜
きみたち、なぜ、そのなをしっている?
私等、卒業後随分と経ってるんですけどっ?!
「え?」「うそっ?!」「あ、ああ」「言われてみれば……」
女子高生達は、素早く自分たちのスマホを取り出し、何かを確認しようとしている様だ。
ひょい!と覗き込んで見ると其処には……
「はぅおっ?!な、なぜ、この写真が……」
そこには
当時の私達が、仲良く抱き合っている……
あの時の、女子高生時代の、あの雑誌記者が撮ったであろうあの写真が……
当時からデジタルなので色褪せずに
彼女達のスマホの中で息づいていた。
「私達の、隠れ聖典のうちの1つ。
しかも、一番良い状態のモノが…
うちの生徒達の間でキープされてます」
か、隠れ……?
いちばん……?
きーぷ……??
なにいってんだ、この娘はっ?!
「大先輩達は御存知無いでしょうが、今やうちの学園では女の子同士の交際は、学園長公認で暗黙の了解として、認められている事なんですのよ!」
こ、公認なのに、暗黙の了解なんすか?!
意味が分かんないわよっ!
「ソレもこれも、みーんな先輩方の活躍のお陰なんですわ♡」
・・・あ、あー…そ、そうなんですか…
あの婆さん…他校の男子との不純性行為よりも、自校内での不純な恋愛を選択した訳ね……。
あ、頭痛くなってきた・・・(大汗)
「流石はレジェンド。本当にモデルが、二人揃って仲良くひっそりとウインドウショッピングしているのかと思いましたから」
「まあ♡皆さんもなかなかお上手ね♡」
コレコレ(汗)結センセ。
いちいち真に受けなくていいですから。
ここはやはり・・・
「……結」
「……はい?」
私は結の両手を握り、彼女を見つめる。
結は、その澄んだ瞳を私に向ける。
お決まりのこのパターンを利用して……
連中がきゃあきゃあ騒ぎ出したこのスキにっ!
「……逃げるわよっ!」
