―短冊に託したプロポーズ―
第1章 ―短冊に託したプロポーズ―
裕一がいなくなってからも季節は巡り。そして――
お腹の中の天使は、予定日よりも早めに、会いに出てきてくれた。
本当に早くて逆に心配しちゃったけど、健康だったからホッとしたし、何より、やっと会えて嬉しかった。
ところが……裕一(お父さん)も顔負けのサプライズは、それだけじゃなかったってことを、他の人からの知識で知ることになる。
ちょうどその年のその日が――旧暦の七夕とやらで、
『伝統的な七夕』とも呼ばれる日だったそう。
そんな日に加え、キレイに流れる天の川にも恵まれたことから、
天使の名前は――『流星』にした。