無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

アラタ先輩の発言で、その場がシンとしている。


ほのか先輩だって、可愛らしく顔を紅くなんかさせちゃっている。



「っ……本当、アラタ先輩って、人たらしですよね」


「えー？ そうかー？」



完全にいい雰囲気を醸し出している2人にモヤモヤしながら、キツくアラタ先輩を睨みつける。



それに気付いたアラタ先輩は、僕の方をチラと見ると、代わりに満面の笑みを返してきたので余計に腹が立った。


過去に、この2人は何かあったのだろうか……


そんな嫌な予感がしてならないと思っていたら、僕の背後で星野先輩が「うーん」と唸っていた。




「………どうしかしたんですか」


「え、あ、いや…」



僕の問い掛けにわざとらしく笑って頭を掻いている星野先輩ににじりよる。



「ほのか先輩とあいつって…昔何かあったんですか」


「えっ…ええ？？ いや、ど、どーだろうな？？」


「教えて下さい」


「………い、いや、だから俺も詳しくは…っ」


「せーーんーーぱーーい？」



僕の圧に負けたのか、星野先輩は「ヒィ」と声を上げたあと、僕の様子を伺うようにチラチラと見てきた。