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僕達の日常-血流し編-

第2章 〜打ち明ける過去〜

「うっ…うぅ、うぅぅっ…。」

「郁君!?
ゴメン、もうそれ以上話さなくて良いよ!」

夕陽君は、慌てた様子で僕を抱き締める。

「ゴメンね、辛くて悲しい過去を思い出させて…。」

「うぅぅ、うぁああ…。」

泣き出す僕の頭を、優しく撫でる夕陽君。

「郁君、本当にゴメンね…ゴメン…。」

夕陽君は、僕が泣き止むまでずっと抱き締めてくれた。

少しして、泣き止んだ僕は夕陽君からそっと離れる。

「夕陽君、もう大丈夫……かなりスッキリしたよ
ありがとう」

「郁君は、僕の大切な幼馴染で親友で兄弟だから、気にしないで♪」

ニコッと笑顔を見せる夕陽君。

「でも、高校の友達らには打ち明けれないかな…。」

「そうだよね…。
人によったら、変な目で見られるかもしれないし…。」

だから、数多君には絶対に打ち明ける事は出来ない。

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