双龍の嫁
第2章 風龍
しばらくするとそれがしんとして、その代わりにぽうっとそこになにか小さく灯されたような温かみを感じました。
「沙耶。 気付いてるか。 今お前にはなんの支えもない」
そう言われてみると彼の両手はわたしの体から離れています。
支えているといえば彼の男性器だけなのですが、自重が乗りきっているという感じではありません。
「水龍のように自由に抜き差しは出来ぬが、定期的にこうやって分け与える事で私もお前から力を得ることが出来る。 ……しかし、同じ加護を持つ娘のエネルギーは凄まじいな」
そう言う龍の森の精のようだった外見はまるで周りの生気を取り込むように変わっていきました。
肌は白磁の艶を持ち、あばらの浮いていた脇腹が薄い筋肉に覆われていきます。
消え入りそうだったあわい翡翠色の瞳も、今は濃緑のような力強さでそこには光が込められていました。
まだ体内にあった塊はぐうっと膨らんで熱を持ち、油断していたわたしは声を上げ、再び喉を晒してしまいました。
「お前も私と同じにそうではないのか。 頬は薔薇色に染まり、髪もこんなに艶やかで美しい」
少しの間大人しかった胎内のそれらが泡立ち、なにかをせがんでいるかのようでした。
龍がわたしの衣の前を開き、静かに息を吐きます。
「この世で最も甘い果実を想像するとこのような実になるのだろう」
互いに惹かれるかのようにわたしは彼にそれを与え、龍が顔を寄せてきます。
軽くついばんだあとにその実を舌の先で弾きます。
まるで全て食べるのは勿体ない、そんな風にわたしの乳房を味わっていました。
少しずつ少しずつ揺らされています。
水の中では気付きませんでしたが、わたしの蜜口からはどんどん愛液が溢れ、彼の性器に滴っていたようでした。
それがつつ、と彼のお腹との間の根元を伝い、淫らな水粒を地上に落とします。