双龍の嫁
第4章 双龍の嫁
「そう。 身も心も、ね。 ここで二人でお前を愛してやると分かりやすいかな? どうだ、風の?」
「悪くない。 ……どうも私は貴殿のようには出来ないな。 不甲斐ないものだ」
ぽかんと水龍を見上げている私の背後ではあ、というため息が聞こえました。
二人……?
後ろを振り向くと風龍が顔を寄せてわたしに口を付けました。
「っ………」
唇を触れさすだけでしたが、うなじの辺りを支えられて意外に強く押し付けれられたので、また目を閉じるのを忘れてしまいました。
こちらは濃い翠色の瞳がまた妖しくわたしを見つめています。
「離れていても私を恋しく思うように、またその身に私を刻んでやろう」
「そういえば、この姿でお前を抱くのは初めてだね」
水龍はわたしを膝に乗せたまま、着物の袂に手を滑らせました。
生地が膨らみ移動して、それはわたしの乳房の位置で不規則に盛り上がってうごめきました。
「……あっ待っ…て」
待つことはしてくれませんでしたが、ゆるやかな愛撫は、突然の彼らの提案で乱れたわたしの心を落ち着かせてくれました。
しっとりとした手のひらがわたしの胸全体をつつみ、やわやわと揉まれています。
わたしが二人と。
今までそれぞれでも、この身に受けるのが精一杯であったのに、自分は一体どうなってしまうのだろうと思うと鼓動が激しくなり、ため息混じりに喘ぎました。
「……はあ…っ……ああ、ぁ」
戸惑う視線を受け止めて、水龍がわたしの体を導いていきます。