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騎士様は私のボディーガード

第6章 騎士様、二人はお別れです

『そんなっ……俺は……俺は笑えねぇよっ……』



俊輔さんは泣きそうな顔をして、その場で項垂れた。



「おばあちゃんのお世話をしていた時に思ったの、やっぱり私は人を笑顔にさせるのが好きだって。そしてそれを一緒に叶えられるのは、相方となんだって」



それを聞いてゲンブさんがハッとする。



「ゲンブ、待たせてごめんね」



ウラユはとびっきりの笑顔をゲンブさんに向けた。



『……ったく、早く帰ってこい』



照れたのか、ゲンブさんはウラユから目をそらすと、ショックを受ける俊輔さんの胸ぐらを掴んだ。



『本当にあいつのことが好きなら、出直してこい。俺を笑わせたら、認めてやるよ』

『……っ……』



ゲンブさんはニヤリと笑うと、俊輔さんをこっちの世界に突き飛ばした。



「シュンスケ!」



鏡の中から戻ってきた俊輔さんのもとに、ウラユが駆け寄る。



「シュンスケ、大丈夫!?」



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