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騎士様は私のボディーガード

第6章 騎士様、二人はお別れです

私はウラユとシリウスの顔を交互に見た。
二人がどんな気持ちでその言葉を交わしたかはわからない。

でも……



「大丈夫、きっとまた会えるよ!」



自信を持ってそう言ったウラユの言葉を、私は信じたい。



「ウラユっ……!」



俊輔さんが手を伸ばすも、ウラユはもう鏡の中に入ってしまった。

不思議なことに、その後俊輔さんが何をしても鏡の中には入れなかった。



『シュンスケ、またね』



俊輔さんに手を振って、ウラユはゲンブさんと一緒に歩いていく。そしてそのままスウッと消えた。



もう、目の前の鏡には私たちの姿しか写っていない。



「……行っちゃった……」



そう呟いたのは私だった。


俊輔さんと同じように、私もウラユとの突然の別れにショックを隠せないでいた。



「ミオ」



シリウスが肩を抱き寄せてくれる。



「ウラユ、行っちゃったよっ……」



短い間だったけど、いつの間にかウラユの存在は私の中で大きくなっていた。



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