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騎士様は私のボディーガード

第10章 騎士様、助けてください!

「なんかごめんね、美桜ちゃんに全部押し付けちゃって」

「いえ、全然平気です。こういうの嫌いじゃないので……」

「美桜ちゃんは将来いい奥さんになりそうだね、彼氏が羨ましいよ」

「えっ……」



褒められて、少し動揺する。



「あれ~楠ちゃん、こんなところにいたの? ダメじゃん、俺たちの相手してくれなきゃ」



私と伊藤さんの間に、すでに酔っ払ってる佐藤さんが割り込んできた。
反対側には鈴木さんが座る。



「はい、楠ちゃんも呑もうね~」



佐藤さんが私の飲みかけのコップにビールを注ごうとすると、



「だめだって、佐藤。美桜ちゃんはあまりお酒が呑めないんだから」

「え、そうなの?」

「だから烏龍茶飲んでるんだろ」



なぜか伊藤さんは私のことを察して止めてくれた。



どうして私がお酒あまり呑めないこと知ってるんだろう……。



「なんだよ、伊藤。お前は楠ちゃんのナイトか?」



鈴木さんがニヤニヤしながら言う。



「ああ、ナイトだよ。美桜ちゃんは俺が守るんだ」



伊藤さんがそうハッキリ言ったから、周りの皆が冷やかしてきた。



ナイトって……
私の騎士(ナイト)はシリウス、ただ一人なのに……。



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