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騎士様は私のボディーガード

第11章 騎士様、ボディーガードです!

封筒を受け取ると、かなりぶ厚い。
でもシリウスが頑張って働いたお金を私が預かってもいいんだろうか……。



「もし警護が必要になりましたら、そちらでお支払いください。そうすることが彼の希望でもありますから」

「え……」



朝比奈さんは私に名刺を渡す。
そこには『民間警備会社 乙姫コーポレーション』と書かれていた。



「いつでもご相談お待ちしていますよ」

「……っ……」



どうしよう……
もうこんなの泣きそうだよ……
シリウスがここまで先のことを考えてくれてたなんてっ……



「ありがとうございます、朝比奈さん。シリウスの気持ちを伝えてくれて」

「彼が帰ってきたら、お伝えください。ボディーガード一同、お待ちしてますと」

「はいっ……」



私は朝比奈さんにアパートの部屋まで送ってもらった。



とりあえず相談はよく考えてからにしようって思った。
シリウスの気持ちも嬉しいけど、少しだけ勇気をもらえたから。
それに守られてるばかりじゃダメかなって。
強くならなきゃって。



シリウス……
私のこと、見守っててね……




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