騎士様は私のボディーガード
第11章 騎士様、ボディーガードです!
どうしよう、なんとかして誤解を解かなきゃ……このままじゃ、伊藤さんの思うつぼだ。
とりあえず就業時間が始まったので、いつも通り仕事を始める。
広瀬さんはあんなこと言ったのに、いつまでたっても戻ってこない。
「はあ……」
思いきって言ってみたけど、まさか私を辞めさせたくて嫌がらせしてたなんて……佐藤さんたちが悪酔いするのも知ってて二次会に行かせたってことだよね。そして伊藤さんのことも……。
電話が鳴り、応対する。
そして再びデータをパソコンに打ち込む。
「ふう……」
事務所に一人でいるのは気が楽。
だから広瀬さんはこの空間を一人占めしたくて?
本当にそんな理由で?
『こんな会社、さっさと辞めた方が身のためよ』
何か引っ掛かる。
もしかして他に何かあるの──?
「美桜ちゃん、昨日は残念だったね」
その時、私の耳元で伊藤さんの声が響いた。
「……っ!」
あまりに突然で、私の身体はそのまま固まってしまう。
「まさかあんなことになるなんて予想外だったよ」
伊藤さんは俯いて震える私の肩に手を置いて、力を込める。
「でも会社に来たってことは、ああいうことされても構わないってことだよね?」
「……ち、ちがっ……」
「俺は諦めないよ」
とりあえず就業時間が始まったので、いつも通り仕事を始める。
広瀬さんはあんなこと言ったのに、いつまでたっても戻ってこない。
「はあ……」
思いきって言ってみたけど、まさか私を辞めさせたくて嫌がらせしてたなんて……佐藤さんたちが悪酔いするのも知ってて二次会に行かせたってことだよね。そして伊藤さんのことも……。
電話が鳴り、応対する。
そして再びデータをパソコンに打ち込む。
「ふう……」
事務所に一人でいるのは気が楽。
だから広瀬さんはこの空間を一人占めしたくて?
本当にそんな理由で?
『こんな会社、さっさと辞めた方が身のためよ』
何か引っ掛かる。
もしかして他に何かあるの──?
「美桜ちゃん、昨日は残念だったね」
その時、私の耳元で伊藤さんの声が響いた。
「……っ!」
あまりに突然で、私の身体はそのまま固まってしまう。
「まさかあんなことになるなんて予想外だったよ」
伊藤さんは俯いて震える私の肩に手を置いて、力を込める。
「でも会社に来たってことは、ああいうことされても構わないってことだよね?」
「……ち、ちがっ……」
「俺は諦めないよ」