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騎士様は私のボディーガード

第11章 騎士様、ボディーガードです!

「ねえ、美桜ちゃん、あいつ誰? 知り合い?」

「……っ……」

「俺はただ美桜ちゃんを家に送ろうとしただけなのにさぁ~」



そう言いながら、伊藤さんが私に近づいてきた。



どうしよう、怖いっ……!!



「あのぅ、すみません! ヘルメットってどこにありますかぁ~?」



その時、事務所内に白石さんの声が響いた。
私はハッとして、白石さんの方に振り返る。



「なんだ、お前」

「あっ、どうも。俺、今日からここで働くことになった白石っす!」

「はあ? 男の新人かよ。ちっ」



伊藤さんは舌打ちすると、踵を返して事務所から出て行った。



「ちょっと待ってよ、伊藤~」



なぜか広瀬さんも一緒に出ていく。



「美桜さん、大丈夫ですか?」

「……っ……」



私は涙目になりながら頷いた。



白石さんが来てくれて良かったっ……!



「安心してください。俺が絶対、伊藤をあなたに近づけさせたりしないので」



白石さんはそう言うと、にっこり笑って事務所から出て行った。



私はホッと安堵の息を吐くと、窓の外を見た。
村上さんたちも危険を察知したのか、すぐそばまで来てくれていた。



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