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騎士様は私のボディーガード

第11章 騎士様、ボディーガードです!

ん?


鏡の中に入る?
鏡に人の姿が写る?



「えっ、おとぎ話……ですよね?」

「おとぎ話だけではないことを、一番わかってるのは美桜さんですよね?」

「……っ……」



確かに私はこの目で見ている。
鏡の迷路で、ウラユの異世界と繋がったこと。
俊輔さんがゲンブさんに鏡の中に連れ去られて、鏡の世界から戻ってきたところを。



「ということはつまり……」

「ええ、何らかの力を加えれば、鏡を通じてシリウスの世界と繋がるかもしれないってことです」

「!」

「向こうから繋がるなら、こちらからも繋がるはず」

「そんなのどうやって……」

「うちの社長なら、できるかもしれません」

「えっ……社長って、乙姫社長ですか?」

「ええ、うちの社長、ちょっと変わってるんです」



朝比奈さんはにっこり笑う。



変わってるって、どう……。
一度挨拶したことはあるけど、そんな不思議な力を持った人には見えなかった。



「でももし本当に繋がったら、会えるんですよ、シリウスに」

「あ……会えるなら……会いたいですっ……」



会いたい。
鏡越しでも会えるならっ……




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