テキストサイズ

騎士様は私のボディーガード

第12章 騎士様、再会ですか?

「考えとくよ。……ところで今日は、君たちにやってもらいたいことがある」



え……サラッと受け流されてしまった。



「鮫島さんの所へ行ってもらいたい」

「!」



なぜか広瀬さんがびっくりしている。



「鮫島さん……?」

「ああ、うちのお得意様だよ。毎年増築をされていてね、その打ち合わせに行って欲しいんだ」



私たちが打ち合わせに?



「だめです、社長っ……それなら私一人で行きますっ……」



広瀬さんは歯を食い縛って震えてる。
何かに恐れているみたい……。



「だめだ、二人でだよ。鮫島さんに楠さんを紹介しないといけないからね」

「楠さんはもう辞めますからっ……!」

「それを決めるのは私だよ、広瀬。いいかい? 鮫島さんに失礼のないように、ね」



ニヤリと笑うと、社長は事務所を出て行った。



「あの、広瀬さん……」

「あんたは行かなくていいから! いや、行かせないわ!」

「広瀬さん、それはどういうことですか? 教えてくださいっ!」



なんだか嫌な予感がする。



「鮫島という男は……ヤクザなの」

「!」

「毎年この時期になると増築を依頼してきて、打ち合わせという名目で、気に入った事務員たちを一日監禁して犯すのよっ……」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ