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騎士様は私のボディーガード

第12章 騎士様、再会ですか?

その時、ガラッと勢いよく障子が開いた。
部屋の中に入ってきたのは、和服姿のおじさんだった。



「さあ、打ち合わせを始めましょうかね」



この人が鮫島さん?
なんだか穏やかな顔をしているけど、本当にこの人が酷いことを……?



「お世話になっています、中城工務店の広瀬と楠です……」



広瀬さんが挨拶すると、



「ほう、君が今年入ったという、楠さんだね」



鮫島さんはにっこり笑った。



「はじめまして、楠です……」



私は正座しながら、鮫島さんに向かって頭を下げた。すると鮫島さんは立ち上がって私の前に座ると、私の顎に手をかけた。



「顔をよく見せなさい」

「……っ……」

「ほう……うまそうな唇だ」



そう言って鮫島さんは舌舐めずりすると、私にキスをしようとした。



「嫌っ……!」



私はとっさに鮫島さんの体を押して逃れる。



「おい、女っ……!」



すぐにそばにいた男が私に掴みかかろうとしたけど、鮫島さんが止めた。



「私の大事な玩具に傷をつけてはいけないよ」



そう言うと、鮫島さんはニタアッと笑った。
穏やかな表情から、気味の悪い表情に変わる。



「……っ」



私の全身に悪寒が走った。



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