『騎士様は私のボディーガード』第14章「騎士様、私の両親を紹介します」　274ページ

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騎士様は私のボディーガード

第14章騎士様、私の両親を紹介します

「お母さん、あのねっ……」

『最近あまり連絡してこないけど、ちゃんと会社へは行ってるの？』

「えっ……」

『あなたのことだから、また人間関係に躓いて辞めるなんてことになったりしてないでしょうね？』

「……っ……」

『会社辞めたらうちに戻ってきなさいよ？そもそも転職したからって、家を出る必要なんてなかったんだから』

「！」

だめだ、会社辞めたことはまだ言わないでおこう……。それよりも今はお父さんのことを話さなきゃ……！

『それとこの間、酒井くんから聞いたんだけどね』

その名前を聞いてギクッとする。

『あなた、男性とお付き合いしてるの？まさか、一緒に同棲なんてことしてないでしょうね？』

「……っ！」

『まさか、そのために一人暮らしをしたの？だったらすぐに帰ってきなさい。酒井くんが言ってたわ、暴力を振るう人だって。そんな危険な人と付き合うなんて、私は反対よ』

そんなっ……
もしかしてと思ったけど、やっぱり酒井さんの都合のいいように伝わってるなんて……！

「お母さん……彼はそんな人じゃない！」

『彼？やっぱりその暴力を振るう彼と付き合っているのね！美桜、あなた騙されてるのよ、早く別れて家に帰ってきなさい！』