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騎士様は私のボディーガード

第14章 騎士様、私の両親を紹介します

「待ってよ、お母さん! 何があったか聞かないで、酒井さんの話だけで決めつけるなんて酷いよ! 私は騙されてなんかない! 彼は私を守ってくれるボディーガードなの! 今まで何度も助けてもらったし、これからだってっ……」

『ボディーガード……?』



そう呟いた後のお母さんの沈黙に、嫌な予感がする。



『その人はボディーガードの仕事をしているの? だったら尚更反対よ』

「どうしてっ!?」

『人の命を守るだなんて聞こえはいいけど、いつ死ぬかわからないのよ? あなた、彼が死んだらどうするの? 納得できるの? それにボディーガードに逆恨みした人物があなたに危害を加えるかもしれないわ! そんな人のそばに大事な娘を預けるわけにはいかないでしょ!』



ボディーガードに逆恨みをした人物と聞いて、真っ先に酒井さんを思い浮かべる。



「お母さん、聞いてっ……。確かにボディーガードは危険な仕事だけど、だけどそれだけでダメだと決めつけないで欲しいの! ちゃんと彼と会って、彼のことを知ってほしいっ……。それに、私が家を出た理由は他にあるの! ずっと言いづらかったんだけど、私、酒井さんにっ……」

『なに? 酒井くんがどうかしたの? 彼なら今隣にいるけど』

「!」



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