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騎士様は私のボディーガード

第14章 騎士様、私の両親を紹介します

『やあ、美桜ちゃん。久しぶりだね』



突然酒井さんの声が聞こえて、思わず携帯電話を落としそうになった。



「ミオ、大丈夫か?」

「……っ……」



なんで……
どうして酒井さんと変わるの?
酒井さんは関係ないのにっ……!



『まだあの暴力男と付き合ってるのかい? 僕は君が心配だよ。美沙さんの言うとおり、すぐにこっちに帰ってきた方がいい。もし脅されて逃げられないのなら、弁護士連れてそっちに行くよ』

「やめてくださいっ……!」



私が叫ぶと、シリウスが私の肩に手を置いた。



「ミオ、今話してる相手は誰だ? 母親か?」



私は首を左右に振る。



「お母さんの交際相手……」

「あいつか」



青い瞳を光らせると、シリウスは「俺が話す」と私から携帯電話を奪った。



「おい、お前。今度ミオに近づいたら容赦しないって言ったよな」



シリウスはニヤリと笑った。



「明日、挨拶に行く。そうミオの母親に伝えとけ」



シリウスはそう言い放つと、電話を切った。



「安心しろ、ミオ。お前の父親も母親も、俺が守ってやる」

「シリウスっ……」



泣きそうになる私を、シリウスは優しく抱きしめてくれた。



不安がないといえば嘘になるけど、きっと会って話せば、お母さんもわかってくれるよね……?




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