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騎士様は私のボディーガード

第14章 騎士様、私の両親を紹介します

「──いやっ!!」



すぐに男の胸を押し返して離れる。
得体の知れない何かを飲ますのが目的だったのか、男はそれ以上何もしてこなかった。



「なに……? 一体、何を飲ませたの?」



私の質問に答えるように、黒いローブを纏った女性がフフッと笑った。



「!?」



突然、ドクンと心臓が波打つ。
視界が朦朧とする。
身体に力が入らなくて、私はそのまま意識を手放した。



────────────
──────………



───ミオ! ミオ!



どこからかシリウスの声が聞こえてくる。



良かった、シリウス……
今度こそ助けに来てくれたんだね……



私はここだよ……
ここにいるよ……



お願い……
早く抱きしめて、キスをして……



「ミオっ!!」



パチッと目を覚ますと、心配そうに私を見つめるシリウスの顔がすぐそばにあった。



「……シリウス……」

「ミオ! 大丈夫か!?」



ホッとした表情のシリウスが私の頬に手を添える。



「触らないで」



でも私の口は、私の意思とは関係なく勝手に動いた。



「……っ!?」



思いもよらない言葉を投げかけられて、シリウスは戸惑う。



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