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騎士様は私のボディーガード

第14章 騎士様、私の両親を紹介します

「朝比奈さん、お父さんを病院に連れて行ってくださり、ありがとうございます。今からその病院に連れて行ってもらえますか?」

「ええ、大丈夫ですが……美桜さん、歩けますか?」



私はフラッと歩き出した。
自分で歩けるなんて言ったけど、フワフワしてうまく歩けない。



「ほら、無理するなって言っただろ」



隣でシリウスの声がしたかと思うと、私の身体はふわっと浮き、お姫様抱っこされた。



「……やっ、下ろしてっ!」

「ふらついてるミオをほっとくなんてできない」

「それでも下ろしてっ……」

「無理」



シリウスは私の意見を、断固拒否した。



嬉しい……
私のことを心配して、お姫様抱っこしてくれるなんてすごく嬉しいのに……どうしてこの口は反対のことを言うの?



でもシリウスの温もり……やっと感じることができた。



「……ミオ、本当に鏡の中で何もなかったのか?」

「……っ……」



シリウスは私の言葉を疑っている。
そうだよね……こんなの、おかしいもん。



「あ……」



シリウスの青い瞳にまっすぐ見つめられて、涙が出そうになった。



「やだなぁ、シリウス。心配しすぎだよ?」



だめだ、やっぱり口が勝手に……。




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