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騎士様は私のボディーガード

第14章 騎士様、私の両親を紹介します

「いや、俺も泊まる。またいつ何が起きるかわからないし、ミオを一人にさせるわけにはいかないからな」

「……」



シリウス……。
そうだよね、シリウスはいつもそうしてくれた。どんなときも私のそばにいて、私を守ってくれた。なのに──。



「じゃあ、朝比奈さんにそばにいてもらうから、シリウスは帰っていいよ」

「……っ!」



待って、なんてこと言うの、私!?



「シリウスがいたって、さっきみたいに守れないかもしれないじゃない? それならプロのボディーガードの朝比奈さんに守ってもらう方がいいし」



やめて……!
私、そんなこと思ってない……!



「ミオ……それ、本気で言っているのか?」



シリウスの顔がこわばる。



「本気だよ。なんなら、もう……」



うそっ……やめて!
やめて、やめて、やめて!
それ以上、言わないで!!



「もう、異世界に帰っていいよ」

「──っ!」



なんでそんなことっ……!!

やだっ……
私の言葉を信じないで、シリウス──!!
これは私の本心じゃないの、
口が勝手にっ……!!



「……そうだよな、大事な女を守れなかったんだから、ボディーガード失格だよな」

「!!」



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