騎士様は私のボディーガード
第14章 騎士様、私の両親を紹介します
「朝比奈さんっ……」
私は唇をキュッと結んだ。
本心ではないとはいえ、あんなことを言われてシリウスが傷つかないはずがない。
なのに私の異変に気づいてくれた上に、原因を突き止めに行くだなんて……あの牢屋であったことをシリウスに伝えられたらいいのに……!
「あの……シリウスはどこへ?」
「廃墟の鏡の中です。廃墟マニアの男は美桜さんを鏡の中に突き落としたあと、自らも鏡の中へ入ったんです」
「!」
暗闇の中では私一人だった。
それにあの牢屋では……ううん、二人ともフードを被っていたからハッキリとは顔を見ていない。
「シリウスは社長が使役する式神を使って、廃墟マニアの男の痕跡を辿ると言っていました。今頃は社長と合流しているはずです」
陰陽師の社長さんと……。
「シリウスなら心配ないですよ、必ず原因を突き止めて戻ってきますので安心してください」
「……戻ってこなくていいよ……」
「美桜さん……?」
「シリウスが守るべき人は私じゃなくて、エルドラードの王様なんだから……」
また口が勝手に……。
でも自分の口から出た言葉にハッとした。
私は唇をキュッと結んだ。
本心ではないとはいえ、あんなことを言われてシリウスが傷つかないはずがない。
なのに私の異変に気づいてくれた上に、原因を突き止めに行くだなんて……あの牢屋であったことをシリウスに伝えられたらいいのに……!
「あの……シリウスはどこへ?」
「廃墟の鏡の中です。廃墟マニアの男は美桜さんを鏡の中に突き落としたあと、自らも鏡の中へ入ったんです」
「!」
暗闇の中では私一人だった。
それにあの牢屋では……ううん、二人ともフードを被っていたからハッキリとは顔を見ていない。
「シリウスは社長が使役する式神を使って、廃墟マニアの男の痕跡を辿ると言っていました。今頃は社長と合流しているはずです」
陰陽師の社長さんと……。
「シリウスなら心配ないですよ、必ず原因を突き止めて戻ってきますので安心してください」
「……戻ってこなくていいよ……」
「美桜さん……?」
「シリウスが守るべき人は私じゃなくて、エルドラードの王様なんだから……」
また口が勝手に……。
でも自分の口から出た言葉にハッとした。