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騎士様は私のボディーガード

第14章 騎士様、私の両親を紹介します

「話し合う必要はないよ、美沙」



その時、酒井さんが病室のドアを開けて入ってきて、私たちはギクッとした。



「酒井くんっ……聞いてたの!?」

「駐車場で待っててって言われたけど、なんだか僕だけ蚊帳の外なのが気になってね……。で、来てみれば、何? 僕の悪口? 美沙は今日会ったばかりの男の言うことを間に受けるわけ? ひどいなぁ」



酒井さんはお母さんが口を挟む間も与えず、喋り続ける。



「美桜ちゃんが怯えてるって? そりゃまあ、他人だからね。僕は僕なりに彼女と仲良くしようとしてるんだけど、もしかして美桜ちゃん……僕に手を出されると思ったの? あはっ、それはないよ、ないない。美桜ちゃん、自意識過剰すぎるよ。僕が愛してるのはただ一人、美沙だけなんだから」

「なっ……」

「困るなぁ、ちょっと優しくしただけで、自分に気があると勘違いしちゃう女、他にもいるんだよね。ほんと困る。まあ、それだけ僕が魅力的なんだろうけど?」



酒井さんの発言があまりにも自分勝手すぎて、言い返す気力もなくなった。
ゲスい男だと思ったけど、ここまでひどいとは……。



「……」



お母さんも目が覚めたのか、言葉を失っていた。



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