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騎士様は私のボディーガード

第14章 騎士様、私の両親を紹介します

交通量が多いおかげで、なんとか赤いスポーツカーから引き離すことができた。見渡す限り、赤いスポーツカーは見当たらないけど、でも油断はできない。



その時、携帯電話の着信音が鳴って、朝比奈さんはハンズフリーで会話をし始めた。



「デート中、すみませんね、祐司くん」

『デートじゃありませんよ』



え?
祐司くんって、村上さんのことだよね?
まさか、広瀬さんと?



『ちょうど近くのコンビニで休憩してたんで、何人かに声をかけました』

「ありがとう、祐司くん。助かるよ」

『わナンバーの赤いスポーツカーですよね、見つけました』



すると、あちこちから「ウォンウォン」とバイクの音が聞こえてきた。



「え、何っ?」



何台かのバイクが、車の合間を縫って走ってくる。たまに街中で見るけど、そのバイクは背もたれがついていて、ブンブンとうるさく音を鳴らしながら走る、暴走族だった。
完全に周りを暴走族に囲まれて、今度は別の意味で不安になる。



「大丈夫ですよ、美桜さん。彼らは祐司くんが集めてくれた助っ人ですので、あなたを守ってくれます」

「えっ?」



その時、暴走族とは雰囲気の違ったバイクがぴったりと後ろについた。



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