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騎士様は私のボディーガード

第15章 騎士様、あなたは誰ですか?

白石さんいわく、セカンドハウスは依頼人を一時的に避難させるためにも使っているらしく、私がこれからお世話になるのも問題ないらしい。
だから自分の家みたいにくつろいでいいって言われたけど、まるでモデルハウスのようなオシャレな豪邸に圧倒されていた。



階段を降りると、賑やかな声が聴こえてきた。



「あっ、美桜さーん」



広いリビングには朝比奈さんと村上さんとつばきちゃんがいた。



「皆さん、無事だったんですね!」

「美桜さんも無事で良かった~!」



そう言いながら、つばきちゃんは上着を脱いで私に渡す。「そういえば服交換したんだった」と思い出して私も上着を脱いでいると、



「安心して、美桜さん。酒井は警察に送り届けましたから!」

「えっ」

「つばきちゃんのおかげで、まんまとひっかかってくれまして、そのまま警察署に直行したんですよ」



朝比奈さんがニコッと微笑む。



「ドライブレコーダーの証拠もありますし、しばらくは拘束されるでしょう」

「良かったっ……」

「これでひとまず安心だねっ」



私は心の底から安堵した。
これでアパートにも戻れるし、シ……。



シ……?



あれ?私、今……何を言おうとした?
アパートに戻って、何かを……誰かを………。



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