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騎士様は私のボディーガード

第15章 騎士様、あなたは誰ですか?

「あとはシリウスを待つだけですね」



朝比奈さんが私を見て言う。



「……シリウス? シリウスって、誰ですか?」



私が質問すると、朝比奈さんたちは両目を見開いたままフリーズしてしまった。



「……護。護衛中、何があった?」

「いや、何も」



朝比奈さんがメガネのブリッジを中指で押し上げる。



「一人には?」

「もちろんさせてな……あっ!」



白石さんは「しまった」という顔をした。



「途中で駅のトイレに寄ったわ……」

「トイレだったらしょうがないよ……中までついていくわけには行かないし……」



つばきちゃんがフォローする。
なんだか、私のせいで白石さんが責められているような雰囲気になってる。



「あ、あのっ……白石さんは、ちゃんと私を護衛してくれました! 本当に何もなかったし、あの……なんか私のせいで、すみません……」

「美桜さんが責任感じなくていいんですよ」

「そうそう。何もなかったんなら、それでいいんですから」



朝比奈さんと白石さんがにっこり微笑む。
でもなんだかすごく気を遣われてるような……。



「ねえねえ、とりあえず話はあとにして、ご飯食べようよ! せっかくお手伝いさんが用意してくれたしさっ」



つばきちゃんが私の腕を引っ張って、テーブルの椅子に座るよう促してくれる。テーブルの上にはいくつもの料理が並べられていて、どれも美味しそうだった。



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