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騎士様は私のボディーガード

第15章 騎士様、あなたは誰ですか?

「ここは悪い者たちが入って来ないように結界を張ってあるから、安心して過ごすといいよ。蛍(ほたる)、彼女とシリウスにお茶を」

「はい、ご主人様」



さっきのツインテールのメイドさん、蛍ちゃんっていうんだ。
蛍ちゃんは手際よく紅茶とお菓子を用意してくれる。



「ありがとう、蛍ちゃん」



お礼を言うと、蛍ちゃんはニコッと微笑んだ。



かわいいな、蛍ちゃん。
癒されるなぁ。



「さっきはカラスで、次は人形(ヒトガタ)とか、自由自在に式神を操れるんだな」



シリウスが蛍ちゃんを目で追いながら言う。



「式神?」

「ああ、カナメは陰陽師なんだ」



じゃあ、蛍ちゃんは人間じゃないってこと?
結界が張れるのも、陰陽師だから……。



「ええっ……待って。陰陽師とか魔術師とか、ついていけないっ……」

「ちなみに俺は異世界からやってきたんだ。魔術師の力で、ミオの部屋に飛ばされてな」

「……ええっ!?」



シリウスが異世界から!?
そんなことってあるの!?



「突然わけのわからない場所に来た俺を、ミオは受け入れてくれた。そして元の世界に帰れるまで、俺の面倒を見てくれた。だから俺は、お前を守ろうとボディーガードの仕事を始めたんだ」

「……っ……」



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