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騎士様は私のボディーガード

第15章 騎士様、あなたは誰ですか?

私はまた嫌な夢を思い出した。
シリウスとレティシア姫が愛し合う夢──。
ううん、あれはただの夢なんだから、不安を感じなくてもいいのに……でもどうして、こんなにも胸騒ぎがするの?



「シリウス、私っ……」



シリウスはスッと私の頰に手を添えた。



「すぐにとは言わない。ミオの決心がついてからでいいから」

「シリウス……」

「それにもしかしたら、一緒に過ごすうちに記憶が戻るかもしれないしな」

「……っ」



私は胸が苦しくなった。
シリウスは私の気持ちを察してそう言ってくれたんだろうけど、本当は少しでも早く記憶を取り戻したいって思ってるよね……。



ごめんね、シリウス……。
正直、まだ不安の方が大きいの……。



「じゃあミオ、賭けをしないか?」

「賭け?」

「紅白歌合戦で紅が勝ったら、俺はミオの言うことを何でも聞く」

「え?」

「白が勝ったら……」



シリウスはニヤリと笑った。



「白が勝ったら、ミオは俺の言うことを何でも聞くこと」



え……ええええっ!?



「そんなっ……」



言うことを聞くって……
まさかあんなことやこんなことを……!?



「ミオ、今すごくエロいこと考えただろ?」

「か、考えてないからっ!」



もおっ、シリウスってば……。




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