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騎士様は私のボディーガード

第3章 騎士様、違反です!!

「そっかぁ、急に一人暮らしするって出て行ったから心配してたんだよ」

「すみません……ご心配かけて」



なんとなく、この人の心配は嘘っぽい。
母には悪いけど、最初から私は酒井さんのことが苦手だった。母より10歳年下で、ちょっと軽そうな感じがするから。
それに──。



「美桜ちゃん、今からどこ行くの? 良かったら一緒にご飯食べないかい?」



酒井さんはそう言うと、私の肩に手を回してきた。



「……っ」



私は酒井さんの、こういうベタベタ触るところが嫌いだ。
実家で一緒に暮らしてる時もやたら近寄ってきて、いつも視線が気になって仕方なかった。



「あの……私今から服を買いに行かなきゃいけなくて」

「服? 買い物かい? だったら付き合うよ」

「いえ、一人で大丈夫です」

「そんな遠慮しないで。近い将来、君の父親になるかもしれないんだからさ、仲良くしようよ」

「……っ!」



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