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騎士様は私のボディーガード

第3章 騎士様、違反です!!

「シリウス!」

「ミオ、無事か!?」

「うん……ってどうしてここに?」

「ミオが出て行ったあと、不審な男がミオの後をつけていくのが窓から見えたんだ」

「!」



まさかその不審な男って……。



「いたたたたっ……! くそっ、背中がっ……」



うつ伏せで倒れていた酒井さんがゆらりと起き上がる。
私は疑いの目で酒井さんを見た。



「おいおいおいおい……兄ちゃんよぉ。いきなり人様の背中を蹴るたぁ、どういうことだオラァ!」



なぜか突然チンピラ口調になる酒井さん。
だけどシリウスの、相手を射貫くような鋭い瞳に睨まれてたじろいだ。



「ミオに近づくな。もしまた近づいてみろ……今度は容赦しない」

「……シリウス……」



今手元に剣があれば、すぐに斬りつけてしまいそうなほど、シリウスは怒っている。

でもシリウスは私との約束を守って、武器や鎧を身につけてこなかった。



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