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騎士様は私のボディーガード

第3章 騎士様、違反です!!

そういえばお父さん……今どこで何をしているんだろう。身体的にも精神的にも弱い人だったから、飢え死にしてないか心配だ。



困ってるからって、そんなお父さんに頼るわけにもいかないよね……。



「ミオ、どうした?」

「……ううん、なんでもない」



俯いて無言で歩く私を、シリウスが心配してくれる。



「あいつとは知り合いなのか?」

「うん……お母さんの交際相手なの。うちの両親、離婚してるから」

「そうか」



もしかしてお母さん、私のことが心配で酒井さんに頼んで……?



「あの男……他の女がいるにも関わらず、ミオを変な目で見ていたな」

「!」



やっぱりそういう目で見ていたんだ。
さっきも無理矢理私を人気のない場所に連れていこうとしたし、今までの視線や態度も、私の気のせいじゃなかった。



でもそんなことお母さんには言えない。
言ってもたぶん信じてくれないだろうし、それに好きな人が自分の娘にちょっかい出してるなんて知ったら悲しいよね……。



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