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お話の続きは異世界で

第1章 佐藤くんの小説を読んだら

抗議の声をあげる私に、ウサギはふるふると首を横に振り、きっぱりと言い切った。

「このままだと私の世界が壊されます」

え?

何の話?

ウサギの言っている意味が分からなくて、ポカンと見つめれば

「…それくらいなら」

ウサギは机の上のノートを持ち上げた。

それ…佐藤くんのノート!

ウサギは手にしたノートをちらりと見ると、パタンと閉じて懐にしまった。

「待って!返してよ!」

さっきのメモくらいなら持っていってもいい!

でもそれは!

佐藤くんの大切な小説が書いてある、唯一無二のものだ。

ウサギはそのまま、来た時と同じように、窓に足をかけて出て行こうとする。

「待ちなさい!」

必死で追いかけて、ウサギのタキシードの裾を思いっきり掴む。

「捕まえた!!」

喜んだのも、つかの間。

「え?あ!やだ! 」

掴まれてるのもお構いなしに、ウサギは窓の外へ飛び出した!

それと共に、私も窓からダイブする!!

「ぎゃあぁぁぁっ!! 」

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